ゆーべの創作ブログ

マンガ、アニメ、ラノベ、その他創作についての徒然日記でやんす

出版社はもう不要なのか!?

出版社はもう不要なのか!?

 

 

個人が自由に作品を発表できる昨今、もう出版社はいらないんじゃない? なんていう意見をチラホラ聞くことがある。

 

乱暴な意見だなーなんて思う反面、そういう意見が出てくるのも、しょうがないような気もする。

 

 

たとえば、自分の描いたマンガを読ませる人間なんて、友達か家族ぐらいしかいなかった。

 

それかコミケで同人誌を出すか。


しかし今の世の中、マンガをのせることができるサイトなんて山ほどある。
有名なところだと新都社とか、マンガハックとか、マンガボックスインディーズとか。

 

ちなみにマンガハックとマンガボックスは僕も使っている。

 

それ以外にも自分の作品を発表する手段も数多く存在する。極端な話、Twitterやブログにのせればいいだけだ。

 

ここまでになったら、出版社なんてもういらなくね!? という意見が出てくるのも仕方がないのかなーなんて思ったりする。

 

でも、僕は出版社はまだまだ無くならないと考えている。

それはなぜか!? 

 


1、編集者に作品を見てもらえる

 

僕はよく、小説家になろうや、マンガ投稿サイトを巡回する。
それで思うことが一つある。

 

というのは、雑誌にのっているマンガに比べて、面白さという点ではいくらか落ちるなーという点。

 

(ハイそこのアナタ。手に持った石をおろしなさい)

 

まぁコレは仕方のないこと。

 

雑誌にのっている作品というのは、仮にもライバルとの競争や、編集者による選別をくぐり抜けてきたわけで、そんな作品と、アマチュアがブログにのせている作品とではクオリティに差が出てきても仕方のないことである。

 

僕は別に「アマチュアの描いたマンガはプロに比べてつまらない」なんてコトを言いたいワケじゃない。

 

僕が言いたいのは、出版社に投稿するイコール編集者に自分の作品を見てもらえる、ということ。

 

これはマンガでも、スポーツでも、音楽でも同じだけども、上手くなろうと思ったら、必ず第三者の意見をきかなければならない、ということである。

 

誰でも自分の描いた作品は可愛いものだ。少しは、ひいき目で見てしまうことも致し方ない。

 

編集者に見てもらえるというのは、自分の気づかなかったことに、気づかせてもらえるということだ。

 

僕は以前、自分のマンガを出版社に投稿したことがある。後日、A4の紙で僕のマンガの講評を送ってもらった。


それの意見は非常にタメになった。

 

作品のクオリティアップのためには、出版社という存在は有用なのだ。


2、出版社に宣伝してもらえる

 

もしあなたが同人マンガを描いているとして、それをどうやって宣伝するだろうか? 


まず最初に思いつくのはTwitterなんかのSNSでつぶやくことだろう。僕もマンガを描き上げたらTwitterで宣伝している。

 

確かにTwitterをはじめとするSNSの力は強力だ。ひとたびバズればまさにネズミ算式に拡散していく。


しかし悲しいかな、そこは所詮は個人である。大企業の力には到底かなわない。

 

小学館講談社といった出版社は、多くの宣伝リソースを持っている。

 

SNSだけでなく、公式ホームページや、新聞、雑誌、テレビなどその方法には枚挙に暇がない。個人ではとてもかなわないだろう。

 

もし、小学館が公式ホームページで新連載の告知をしたとしよう。とすれば、その情報は何十万人という人の目に触れることになる。


出版社がTwitterでつぶやけば、そのツィートは何万人ものフォロワーがリツィートしてくれるだろう。


3、出版社のブランドを使える

 

これについては、読者の視点から考えてほしい。

 

週刊少年ジャンプで連載しているAという作品、個人ブログにのっているBという作品。

 

アナタはどちらが面白いと予想するだろうか? 

 

当然Aの方ではないか。

 

もし後にBの方が面白かったと分かっても、アナタは最初、Aを選ぶのではないだろうか。


アナタだけではなく、おそらく多くの人がAを選ぶのではないかと思う。

 

ではなぜ皆がAを選ぶのだろうか、それはやはりジャンプという出版社のブランド力があるからである。

 

それもそのはずで、ジャンプやマガジンといった雑誌にのっているマンガと、個人ブログにのっているだけのマンガと、どちらが面白そうだと思えるだろうか。


もちろん前者の方だろう。

 

いかに出版不況とはいえ、50年近くに渡って発行されてきた雑誌と、海のものとも山のものともしれない作品では、信用力とブランド力が違って当たり前である。

 

4、まとめ

 

出版不況が騒がれる昨今、「もう出版社っていらなくね?」という意見が聞かれるようになった。

しかし、僕は上のような理由で「いやいや、まだ出版社はいるっしょ」と考える。

 

たしかに、昔と違って作品発表の場はケタ違いに増えた。TwitterでもFacebookでもブログでも投稿サイトでも、よりどりみどりである。

 

だからといって、それらプラットフォームと出版社は敵対するものではない。


Twitterでバズったマンガが、商業出版されたように、お互いがお互いを補完する関係にあるのだ。

 

本が売れなくなったと言われて久しいけど、日本の出版は新しい時代にきているのではないか。