選択と集中が大事です
選択することの重要性
僕は以前、資格試験予備校で働いていた
僕がいた予備校は、法律系資格試験を専門に教えている予備校だった
比較的、難しい国家試験を教えている予備校だ
おことわりしておくけど、別に僕は講師をやっていたわけではない
僕はそこまで頭が賢いわけではない(謙遜)
司法試験を受けようというのだから、受講生はみんな有名大学の学生や卒業生がほとんどだった
東大、京大、慶応、早稲田……。いわゆる偏差値の高い大学の人が多かった
当然みんな勉強ができる人たちばかりだった
そんな大学の学生ばかりなのだから、当然司法試験も軽々受かっていく……というわけではなかった。
あっさりと1回目の試験で受かっていく人もいれば、何年も足踏みする人もいる
正確な統計はわからないけれど、合格までの平均受験回数は2回か3回といったところではないだろうか
今は制度がかわって司法試験は最大でも5回までしか受けることができないけれど、以前は10回受けても受からない、という人もいた
1回で受かる人と、何回も受けても受からない人は、どこが違うのだろうか!?
それは確かに地頭の良さ、という要因もあるかもしれない
しかし、両者を分ける決定的な差は、選択と集中だと思う
これという参考書を選んだら、絶対に浮気するな
試験に何回も落ちる人にはある共通点がある。
それは「何種類もの参考書に手を出す」というものだ
最初にAという参考書を使っていたのに、Bという参考書が良いというウワサを聞いたらBも読みはじめる……。
そしてCも良いと聞いたら、Cも……という風にAもBもCも読みはじめる。
その結果3冊とも、内容の理解が中途半端になってしまう。
司法試験で一番やってはいけないのは、中途半端に知識を仕入れることだ
あやふやな応用技より、ガチガチに固めた基礎知識の方がはるかに役に立つ
司法試験で聞かれるのは、みんな基本的なことばかりだ。
有名な参考書に書いてある知識を前提に、それらを上手く組み合わせて問題を解かせる、とういうような出題がなされる。
本試験で合否をわけるのは、あやふやな応用ではない、ガチガチに固めた基礎知識だ。
マンガの現場でも同じ
以上のことは、マンガを描く際にも同じことだろうなと愚考する。
この記事では自分がよく知っている司法試験を例えに使って書いたけど、マンガも同じなんだろう。
マンガを描く際に重要なのは、基本的な技術なのだろう。
デッサンやパース、立体、そういった基本的なことをキチンと押さえていこうと思う。
本屋で良さそうな技術書を見つけたら、ついつい浮気してしまいそうになるけれど、そこはグッとガマンしなければならない。
そうでないと、いつまで経っても初心者をぬけることはできないだろう。